愛知東邦大学

2025.04.02

2025年度入学式 鵜飼学長式辞(全文)

 平和公園の桜の園が満開を迎えようとするこの美しい日に、愛知東邦大学入学式を迎えることができますことを心から感謝いたします。やはり、入学式には桜が似合います。
 皆さん、愛知東邦大学にご入学おめでとうございます。
 本日、ここに、経営学部205名、人間健康学部149名、教育学部44名、ならびに経営学部3年次編入学生2名、人間健康学部3年次編入学生1名、総計401名の入学を許可いたしました。
 ご臨席賜りましたご来賓の皆さま、列席の東邦学園榊理事長はじめ教職員一同、そして在学生とともに、皆さんのご入学を心よりお祝いしたいと思います。 特に留学生のみなさん、Congratulation and welcome to AICHITOHO UNIVERSITY. Please enjoy your student life.
 もとより、皆さんが、今日晴れて大学生としての一歩を踏み出すことができたのは、ご家族や恩師、友人たちの温かい支えがあったからに他なりません。ご家族ならびに関係の皆さまに大学を代表して心よりお祝いを申し上げます。
 大学とは、社会へのゲートウェイ、社会に通じる入口です。高校までの教育とは大きく異なる大学教育の機能と役割をご紹介しましょう。
 大学は専門分野の知識やスキルを習得し、個人としての成長を促すところです。また、多様な経験を通じて自己理解を深め、将来の方向性を見出すとともに、個々の興味や情熱を追求し、自己実現を促す場でもあります。
 ゴリラ研究の第一人者で元京都大学総長山極寿一先生は、これからの大学教育の在り方について次のように語っています。「学生が大学にくる理由は、講義を聞くためではなくて、『気づき』を得るためなんです。それを与えてくれるのは、同級生であったり教員であったりする。少人数ゼミ、実習、実験など現場で経験しなければわからないことがいっぱいある。その典型がフィールドワークです。これは基本的に学生一人に対して教員が一対一で指導する個人指導です」。
 三つのポイント、「個人指導による学びの最適化」「フィールドワーク」「気づき」に沿って、愛知東邦大学の教育についてお話しましょう。
 はじめに、「個人指導による学びの最適化」とは何か。愛知東邦大学は、小規模大学としての強みを活かしながら、学生一人ひとりの可能性の芽を見つけ、そして大切に育てる大学をめざしています。その基本理念が、コンセプトフレーズ「オンリーワンを、一人に、ひとつ。」です。この基本理念の下で、教育方針として、「ひとり一人の英知と技能を育てるテーラーメイド教育」を進めています。学生ひとり一人の個性、成長にあわせた最適な指導を、集積した教育データを活用した学生ポートフォリオに基づいて提供していきます。本学の教職員は学生と一対一で真摯に向き合い、信頼関係を醸成し、個々に眠っている才能や能力を引き出し、豊かな感受性を育む教育に全力で取り組んでいます。それが、本学の掲げるブランドシンボル「二本のオレンジライン」です。力強くあたたかな二つのラインは、自立した学生と教職員を表します。双方の中心に生まれた無垢のラインは、両者が向き合い、信頼関係を築く中で磨かれていくオンリーワンの力や経験を表現しています。そして、それは進むべき一本の道にもなります。
 つぎは「フィールドワーク」です。皆さんが自立した人間として社会で活躍できるための「人間力」を身につけていくことを目的として、愛知東邦大学が積極に取り組んでいるのが、少人数ゼミ、実習、実験、課外活動などを活用した「フィールドワーク」による現場での実践的教育です。東邦学園主催のなんでもチャレンジコンテスト、名古屋グランパスとの共催ビジネスコンテストなどのイベント、沖縄・南信州などの地域や産業界と連携した活動・授業報告会、名東区と連携したスポーツ振興などさまざまな活動を行っています。そして、教育学部での幼児教育や児童教育を現場で学ぶ「サービスラーニング」は、未来の「せんせい」を育成する貴重な体験学習です。
 そして、なによりも大切なことものが、新たな人間関係を形成する場としてのキャンパス生活です。大学に入ると、課外活動や学生会などクラスを超えた交流の場ができ、高校時代に比べて皆さんの活動の範囲や領域は格段に広くなります。また、専門分野のエキスパートである教員からさまざまな知見、技能を学び、フィールドワークなどを通じてさまざまな背景、専門分野の人たちと交流できる機会もあります。キャンパスの内外での多くの人々との交流によって培われた深い友情や人間関係は、将来のキャリアや人生において重要な支えとなっていきます。大学はこうした「出会い」によって多くの「気づき」を得る場でもあります。本学は小さな大学ですが、Student CommonsLearning Commonsなど、皆さんが自由に集い、語らい、そして一緒に学ぶフリースペースを用意しています。また、海外研修の機会を利用して語学力の修得、異文化の体験にも積極的にチャレンジしてください。間違いなく、皆さんのコミュニケーションの幅を広げることができます。
 愛知東邦大学は、皆さんの若いエネルギーと可能性を最大限に活かせる教育環境を整えています。自立した一人の人間として力強く生き、グローバルステージをめざす皆さんの意欲を、愛知東邦大学は全力で支援いたします。そのための環境作り、整備を惜しみません。
 世界はどんどん変わっています。これからもどんどん変わっていきます。そのような大きく変化する時代を皆さんはたくましく生き抜いていかなければなりません。その道標となるのが諸先生方、先輩方、友人たちの声です。柔軟に耳を傾けて下さい。険しい道を果敢に進んでいって下さい。その先にある扉を開くのは、ここにいる皆さんです!
 4年間なんてあっという間に過ぎてしまいます。
 皆さん、愛知東邦大学で、学生時代を思う存分楽しんでください。
                                    2025年4月2日       

                                   愛知東邦大学長 鵜飼裕之

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