2023.02.13
スポーツ庁参事官ら迎え、シンポジウム「スポーツ・健康×まちづくり」を開催
大学のスポーツ資源を活用した地域振興モデル創出について考えるシンポジウムが、2月11日午後2時から愛知東邦大学LCホールで開催されました。
愛知東邦大学は2022年度、スポーツ庁委託事業に採択された「大学スポーツ資源を活用した地域振興モデル創出支援事業」として、名東区と連携し区内3小学校学区で、子どもたちが多様なスポーツを体験できる「スポーツチャレンジフェスティバル」を開催しました。シンポジウムは、この取り組みの成果や課題について意見交換し、今後の進むべき方向性を探ろうと企画されたもので、愛知東邦大学地域創造研究所が主催しました。
「スポーツ・健康×まちづくり-大学スポーツ資源を活用した地域振興モデル創出について-」と題したシンポジウムでは、鵜飼裕之学長が開会のあいさつ。田中一明スポーツ庁参事官(地域振興担当)と榛村宣仁名古屋市スポーツ振興室長が講演しました。
田中氏はシンポジウムと同テーマで講演し、2022年度から5か年計画で始まったスポーツ庁の第3期スポーツ計画の中で「スポーツによる地方創生、まちづくり」を掲げていることを指摘したうえで、愛知東邦大学の取り組みを紹介。コロナ禍で子どもの「初めてのスポーツ体験」が減少するなか、「愛知東邦大学と地域とが協働して、特定のスポーツ教室やクラブに所属していなくとも複数のスポーツが体験できる機会を提供。親のスポーツ・健康への関心を醸成するための情報提供をした」として、「スポーツチャレンジフェスティバル」事業を紹介し評価しました。
榛村氏は「名古屋市スポーツ推進計画について」のテーマで講演し、「第3期では、遊びやレクリエーション、健康づくりなども含め、スポーツへの自発的な参画を通して『楽しさ』『喜び』を感じるものを〝スポーツ〟として捉えている」など、名古屋市として作成中の推進計画の姿勢を説明しました。
引き続き東邦学園スポーツ・文化振興局の久野正人局長が「スポーツチャレンジフェスティバル」事業の概要を報告し、その後、愛知東邦大学人間健康学部の中野匡隆助教が、同事業内で実施された「子どものスポーツ習慣と親の関心」に関わる調査の結果を報告しました。
休憩を挟んだ後半の1時間では、愛知東邦大学人間健康学部の大勝志津穂教授の進行で「スポーツ・健康×まちづくりの未来について」のテーマによるディスカッションが行われました。
ここからは名東区体育協会副会長の加藤主氏にも参加頂き、加藤氏が日頃取り組んでおられる名東区のスポーツ推進のお話を皮切りに、田中氏、榛村氏、加藤氏、中野助教が意見交換を行い、会場、オンライン参加者との質疑応答も行われました。大勝教授は「討論を通じて、大学と地域との連携がまちづくりのキーワードになると思いました」と締めくくりました。
2時間半を超すシンポジウムを終えて榊直樹理事長が閉会のあいさつ。「私どもの事業が採択後短い期間にも関わらず、深い関心と盛り上がりの中で実施できたのは地域の皆様のご協力があったからこそ。事業を通じてスポーツが地域、社会とつながった多種多様なものであり、大学とスポーツの新たな可能性を感じました」と述べました。