愛知東邦大学

2022.06.12

硬式野球部が1部昇格決めた 小さな大学が輝く偉業

 愛知大学野球春季リーグ1部2部入替戦戦第2週の第2戦が6月12日、愛知学院大日進グラウンドで行われ、愛知東邦大学は東海学園大学(1部6位)に7―3で連勝し1部リーグ昇格を決めました。「歴史を創る」を2022年のチームスローガンに掲げた愛知東邦大学硬式野球部は、学園100周年を前に、2001年の創部以来22年にして「1部昇格」という歴史の扉をこじ開けました。
 東邦は初回3点を先行したものの、先発の富田が東学打線につかまり、3回に追いつかれました。しかし、3回1死からマウンドに上がった1年生左腕の宮川昂矢(いなべ総合学園)が縦のスライダーで左打者の多い東学打線を抑込みました。
 3点リードの8回、2死からは前日完投の3年生左腕の徳久がマウンドを引き継ぎ東学の反撃を封じました。
 試合終了後、選手たちはマウンドで歓喜のガッツポーズ。記念撮影後、田中洋監督、榊直樹理事長、深谷和広野球部長、又吉キャプテンらを次々に胴上げし喜びを爆発させました。
 田中洋監督は「2年前にも東海学園大と入替戦をやらせてもらいましたが、徳久、松吉らその時の1年生たちが3年生になって戦力がそろってきたことが大きい。
 チーム力が上がったのは学生たちのすばらしい練習量と努力があったから。森田総監督に室内練習場など環境面をそろえていただいたことも大きい。1部に昇格してもすぐ落ちてきたではまずいので、勝った瞬間に気持ちが引き締まりました」と語りました。
 榊理事長は「22年間、本当にこの日を待ちました。君たちは歴史を創った。容易なことではなかったはずです。2年前、勝てずに悔しい思いをした。しかし、あきらめなかった。 22年間、先輩たちの一つ一つの歩みがあったということも忘れないでほしい。その積み重ねがあって今の君たちがいる。
 1部リーグのほかの5校は、私たちの大学よりずっと規模が大きい。あえて言えば、こんな小さな大学で、君たちは本当によく偉業を成し遂げてくれました。最終目標は全国大会に行くこと。そのためには1部で優勝しなければならない。頑張れ。全国に行くぞ」と感動の思いを熱く語りました。
 試合会場では多くの卒業生や選手の家族、学園関係者たちが声援を送り続けました。2001年創部の硬式野球部初代監督の袴田克彦さん(東邦高校事務部長)は試合終了後に、涙で歓喜の輪に加わりました。田中監督に「ありがとう。ありがとう」と抱き着いた袴田さん。球場で見るのが怖くて、試合の様子は名東区の自宅で、ネット速報を見守り続けました。
 7回、東邦が追加点し6-3となった時点で自宅を出て愛知学院大近くの駐車場へ。しかし、車の中で見守ったネットがなかなか更新されず、たまらずキャンパス内に。引き上げる東学大の選手たちを見て、初めて東邦の勝利を確信したそうです。
 「部員たちは見事に歴史を創ってくれました。これはすごいことなんです」。袴田さんの目から涙が止まりませんでした。
◇1・2部入替戦第2週第2戦(6月12日、愛知学院大日進グラウンド)
 東海学園大 021 000 000 =3
 愛知東邦大 301 001 11x=7
 (東邦)富田鋼希(3年)、宮川昂矢(1年)、徳久遼(3年)―松吉颯生(同)▽3塁打 松吉颯生▽2塁打 毛利水樹(3年)、西尾洸祐(同)、又吉李樹(4年)、竹延尚哉(3年)

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