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卒業生の活躍(人間健康学部)
「自然と健康、人とのつながりー選んだ暮らしを耕すー」
就職活動/2025.12.15
人間健康学部 人間健康学科2021年度卒業
堀川 翔伍
大学卒業後に運送業を経験し、結婚、海外生活を経て、和歌山でみかん農家として新たな道を歩む堀川翔伍さん。健康と自然、そして人とのつながりを大切にする暮らしを伺いました。
「健康」を学んだ大学時代――人間健康学部での学びが土台に-
-お久しぶりです、今日はよろしくお願いします! まずは今どんなお仕事されているかなどお聞きしても良いでしょうか。
よろしくお願いします。今は和歌山県で、妻の故郷の近くで、みかん農家をしています。今年は栽培を始めてようやく“初収穫”の年を迎えました。山に自分たちで木を植え、土を整え、丁寧に育てたみかん――その一つひとつに思い入れがあります。これからまた新たに約300本ほど植える予定で、まだまだ道の途中です。
- みかん農家への道は、かなり手探りだったと伺いました。
そうですね。土地の整備から始まり、苗の植え付け、土づくり、水やり、剪定…。全部が手作業で大変です。でも、そのぶん自然の変化がダイレクトに感じられる。葉が生き生きしたり、小さな実がなったり。そういう“生きている実感”が、何より嬉しいんです。
-良いですね!大学で在籍していた人間健康学部の学びはどう繋がっているのでしょうか。
そうですね、人間健康学部で、身体の構造や機能、栄養、健康管理、スポーツ科学などを幅広く学びました。心身の健康、運動、食、心理、福祉――いろんな視点から「人の健康と暮らし」を学んでいました。
農家を始めると考えたときはあまり意識していなかったんですが笑 実はすごく繋がっていると感じてます!
農作物づくりは、単なる“仕事”ではなく、“健康な暮らし”そのものだと思うんです。土や気候、栄養バランス、収穫後の保存・流通――食と健康、その両方を意識することで、自分たちの暮らしも、果実を受け取る人たちの暮らしも、丁寧にできると感じています。
【初収穫のみかんを持参して尚学部長を訪ねた時の様子】

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語学留学、就職、ワーキングホリデーの経験―― “動くことで世界が広がる”を実感
- 在学中から、いろいろな経験もされていましたよね。
はい。在学中にフィリピンへ語学留学したり、コロナ禍になってからは日本へ戻る必要があったんですが、それでも何かに挑戦したくて石垣島へ移住して働いたこともありました。環境が変わることで、人との関わりや食、暮らし、自然―すべての見え方が変わる。そういう経験が、自分の価値観の基盤を広げてくれたと思います。
-それが、現在の「自然・健康・地域を大切にする暮らし」の出発点だったのですね。
そうです。石垣島でも自然と共に暮らす日々を経験して、自然と人との関係の大切さ、命や食の循環を強く意識するようになりました。それが「農業」という生き方につながったと思います。
- 大学卒業後の進路について教えてください。
卒業後はまず、運送業の仕事に就きました。社会の仕組みの中で働く経験も悪くなかったし、責任感や規律を学ぶ貴重な期間でした。周りの先輩方にも恵まれ、楽しい毎日でした。ただ、結婚を機に、「この先、自分たちのペースで暮らしたい」「自分たちなりの価値観で生きたい」と考えるようになりました。
-そこから農業への道に変わったのですね。
そうです。安定も大事だけど、「自然・健康・人とのつながり」を大切にする暮らしを、自分たちでつくりたかった。農業は決してラクな道ではないけれど、それ以上に、自分の生き方を自分で設計できる。そう思ったんです。
-結婚後、ニュージーランドでワーキングホリデーも経験されたとか。
はい。2024年に10か月間、妻と一緒にニュージーランドで暮らしました。果樹園や牧場で働き、地元の人たちと関わりながら、“自然と人との共生”を肌で感じる生活を送りました。
-その経験は今の生き方にどう影響しましたか?
「どこでも、自然の中で生きていける」と強く思えるようになりました。それまで抱えていた“普通”や“安定”への固定観念が崩れて、新しい価値観で人生を考えられるようになったと思います。帰国後、その思いはすぐに行動につながりました。
【ワーキングホリデーで訪れたニュージーランドでの1枚】

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今後の展望―健康と暮らし、地域と人をつなぐ農業へ―
- 最後に、これからの目標を教えてください。
そうですね、まずは今年の初収穫を成功させて、品質の良いみかんをたくさん届けること。
その上で、ただ栽培するだけでなく、「食と健康」「自然との共生」「地域とのつながり」を大切にしていたいと思っています。 農業は簡単ではないし、長い月日が必要となります、慢心することなくそれでも楽しみながら自分らしく向き合っていきたいです。
将来的には、「農業 × 健康 × 地域」の視点で、農作物を通じて人々の健康や暮らしを支えるような取り組みもしてみたい。学生時代に人間健康学部で学んだ“健康と暮らしの両立”の考えを、この農園で形にしていけたらと思います。
-とても素敵なビジョンですね。本日はありがとうございました!初収穫のみかん、楽しみにしています。
はい!頑張ります、ありがとうございました!
夏は桃農家として収穫ができるよう今から桃の木を植樹していきます、初収穫楽しみにしていてください!
【初のみかん収穫の様子】

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