2025.12.16
アンパンマンに学ぶリーダーシップ論~~経営学部の特別授業
経営学部の原京二教授のリーダーシップ論が12月15日行われ、「アンパンマンから学ぶリーダーシップ」と題して、名古屋アンパンマンこどもミュージアム&パーク前館長の箕浦貴夫さんの特別授業がありました。原教授は「アンパンマンから学ぶことはたくさんあるよということを学んでほしい」と授業の狙いを話しました。
箕浦さんは中京テレビの事業部長などを経て同ミュージアムの館長を昨年まで務めていました。アンパンマンの原作者、やなせたかしさんとも親しくしていたそうです。やなせさんは、自らの戦争体験から「正義とはお腹をすかせた人を救うことだ」と生前話していたそうです。NHKの今年前半の朝ドラがやなせさんを主人公としたり、今でも小学校の教科書に取り上げられたりしていると説明をしました。単なる幼児向けの物語ではなく、やなせさんが込めたアンパンマンの発信する「正義」が、普遍的なものとして現代でも共感を得ているのかもしれません。
講義の中で箕浦さんは、アンパンマンの描くリーダーシップを次の3点だと説明しました。①みんなの笑顔が自分の幸せだと思えること②弱くてもいいよ、みんなで闘うんだ。上に立つのではなく、みんなの前に立つ③失敗を恐れず一歩踏み出す勇気を持つこと――です。またリーダーは「長」が付く肩書だが、リーダーシップは特別な人にあるのではなく、誰でも持つことができる、と箕浦さんは話していました。
最後に、やなせさんは生前SNSを念頭に「嫌なものはみんなでやっつけてしまおう、と今はおかしな風潮になってしまっている。大事なのはバランスで、どんないいことでも力づくで一本化するのはよくないね」と話していて、「寛容」や思いやりの心がリーダーシップの大切な要素だと締めくくりました。学生からは大きな拍手がわきました。
熱心に授業を聞いていた女子学生は「小さい頃から今もずっとアンパンマンはテレビで見ています。今日の講義は知らないことが多くて、とても面白かったです」と話していました。
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