愛知東邦大学

2024.01.29

学生ガイドの「四観音巡りツアー」がスタート

 経営学部の宮本佳範教授ゼミ生たちがJR東海バスとのコラボで商品化した「やっとかめ!2コースで巡る尾張四観音コンプリートツアー」が1月27日スタートしました。
 ツアーは土曜日の「笠寺・荒子コース」と日曜日の「龍泉寺・甚目寺コース」が計6回催行され、両コース参加で四観音参拝を完結(コンプリート)できます。全コースに宮本ゼミ生3人がガイドとして添乗します。
 初日の「笠寺・荒子コース」を担当したのは4年生の矢島尚弥さん、井上和奏さん、佐野結衣さん。3人は午前8時45分から、集合場所であるJR名古屋駅広小路口で同乗のJR東海バス企画営業部販売促進課課長の大野晋さん、則竹翔人さん、乗務員2人とともに参加者17人を出迎えました。
 バスは午前9時、南区の笠寺観音に向け出発。矢島さんがツアー実現の経緯を説明しました。四観音は徳川家康が名古屋城築城の際に、鬼門にあたる四つの方角に守護神として定めたといわれていますが、学生たちはさらに解説を加えました。
 笠寺観音について佐野さんは「正式名称は笠覆寺(りゅうふくじ)。平安時代のある雨の日、雨ざらしの観音像に笠をかけていた女性を、京からやってきた青年貴族・藤原兼平が見初めました。夫婦となった兼平と玉照姫(たまてるひめ)が、出会いのきっかけに感謝してお堂を建て、笠をかぶせた観音様をおまつりしました」と紹介しました。お堂に置かれている記帳ノートには、各地から訪れた参拝者たちの良縁への願いが書き込まれていました。
 自然との共生を目指した地元商店街の「笠寺ミツバチプロジェクト」や、「亀池共生プロジェクト」の取り組みも紹介されました。
 ツアーは昼食をはさんで中川区の荒子観音に移動。車内では井上さんが、すぐ近くが前田利家の生誕地であること、「円空仏」で知られる江戸時代の修行僧円空について解説。「山門に収められた荒々しく優しさを感じるも仁王様をぜひご覧ください。仁王像を作った余材から作られた1256体の円空仏が多宝塔から発見されました。日本に現存する5350体の円空仏の4分の1が荒子観音に保管されており、その数は国内トップです」と紹介しました。参加者たちは地元「木端の会」の指導で、円空仏彫刻も体験しました。
 ツアーは最後に緑区の有松の街並みを散策し、名古屋駅広小路口に帰り解散しました。車内では最後に佐野さんがお礼のマイクを握りました。
 「私たちは4月から社会人として働きますが、こうした経験を学生のうちに出来て本当によかったと思っています。コロナ禍でパソコン画面での生活が多くなりましたが、現地に赴いて、地域の方々とたくさんお話をしました。ゼミの仲間や宮本先生、JR東海バスの皆さんとたくさん議論をして出来上がったツアーです。皆さんに喜んでいただければ嬉しい限りです」
 拍手を送った参加者たちのうち、バスツアーはよく利用しているという年輩男性は「笠寺観音も荒子観音も何回も訪れているが、初めて知ることも多く新鮮で素晴らしいツアーだった。学生たちの真面目さがしっかり伝わってきた」と満足そうでした。

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