愛知東邦大学

2021.08.04

薬物乱用防止教育について人間健康学部の上田准教授が現場教員に講義

 人間健康学部の上田裕司准教授が8月2日、愛知県教育委員会主催の学校保健講座で、小中学校、県立学校の教員を対象に講義を行いました。講座は岡崎市の愛知県西三河総合庁舎で開催され、上田准教授は、「学校現場における薬物乱用防止教育の在り方・進め方」をテーマに、2時間わたる講義を行いました。

 上田准教授は、前職である中学保健体育教員時代から、薬物乱用防止に関する啓発教育に関わり、教育現場での防止教育の在り方についての研究に取り組んでいます。

 講義は、2018年8月からスタートした国の「第五次薬物乱用防止五か年戦略」の目標1に示されている「青少年を中心とした広報・啓発を通じた国民全体の規範意識の向上による薬物乱用の未然防止」に関わる5つの事項(薬物乱用に関わる教育内容の充実、防止教室の開催、関係機関との連携、指導方法・指導者の資質向上、大学等の学生に対する啓発教育など)について進められました。参加した約80人の教員(養護教諭60人)は熱心に耳を傾けていました。

 
 上田准教授は、昨今の青少年における違法薬物の使用は、大麻(マリファナ)事犯が増加傾向であり、社会的にも大きな問題とされていることを指摘。また、未成年者の喫煙(紙巻タバコ)は減少傾向にあると言われている一方で、「加熱式タバコ」や「電子タバコ」などの普及により、未成年者の健康被害が懸念されていることを提起しました。

 そのうえで上田准教授は、特に電子タバコは、法的に年齢制限が設けられておらず、今後「ゲートウェイ・ドラッグ」につながる恐れもあることから、喫煙及び飲酒の害と関連させて薬物乱用防止教育を進めて行く必要があると指摘。また、薬物乱用防止啓発教育の充実した指導の実現は、指導者の「確かな知識の構築」と「“薬物ダメ、ゼッタイ”」の精神を念頭に掲げ、「正しく指導しきる姿勢」をもって行うことが重要あることをまとめの言葉として訴えました。

 

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