愛知東邦大学

2026.03.03

本学で「いのちの教育学会」開催

 「こどもたちにとって生き心地のよい社会にするために」をテーマにした、日本いのちの教育学会第27回研究大会(愛知大会)が228日、愛知東邦大学を会場に開かれました。過去最高を記録した子どもの自殺をはじめ、いじめや虐待、不登校など現代の子どもを取り巻く状況が厳しさを増す中、同学会は子どもにとって生き心地のよい社会を実現するために「いのちの教育」を提唱しています。東邦学園の榊直樹理事長は「愛知いのちの電話協会」の理事長も務め、この「いのちの教育」に共鳴し、愛知大会の顧問を務めました。
 参加者は研究者だけでなく教師や宗教家、体験者や実践者など全国から160人以上が集まりました。午前中はLCホールで、同学会の近藤卓理事長のあいさつ・講演、髙橋聡美氏による基調講演「子どもの自殺・自殺予防教育の最前線」、大会会長の野々山尚志氏の講演などが続きました。
 午後はA棟の教室などを使って分科会が行われました。精進料理をお坊さんと作る体験▽怒りを「整理し見える化」する対処法▽お寺が取り組む貧困問題▽病院内学級での子どもとの関わり▽わたしのお産展▽グリーフケア▽自分の弔辞を書いてお棺に入る体験――など、さまざまなワークショップが展開され、参加者が熱心に耳を傾け、意見を交換しました。
 分科会の一つに、本学教育学部の伊藤龍仁教授の「ハピ声スマイル指数(HVSI)は子どもの権利」というワークショップがありました。伊藤教授が考案したHVSIは子どもの笑顔にスコアを付けて可視化する指標ですが、それは子どもの幸福度や尊厳を「見える化」することだと伊藤教授は話しました。参加者が21組になって、お互いの笑顔を点数化(スコアリング)する体験をしていました。最後に伊藤教授は「HVSIを『いのちの教育』に活用してもらえば嬉しい」と話し、大きな拍手を浴びました。
 分科会が終わり、再びLCホールで榊理事長・大会顧問の講話がありました。テーマは「いのちの教育の基盤に据える姿勢」です。自らの小中高校時代の先生との関りから話を始め、「一律的」で「効率化」を求める教師の姿勢が子どもに戸惑いや「残された感」を生じさせてはいないか、生きづらさにつながっているのではないか、と問いかけ、参加者の共感を呼んでいました。
 大会の最後に、榊理事長が司会を務める「いのちの座談会」が開かれました。参加者が4、5人のグループに分かれ、結論を出すのではなく対話する形式でした。
 同学会の近藤理事長は「いのちにはいろいろな『いのち』があります。あらゆる『いのち』が含まれたいい学会だったな、と思います」と締めくくりました。

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