愛知東邦大学

2026.06.08

教育学部1年生がジナゾル開発ストーリーを学ぶ

 教育学部の1年生全員が参加する基礎演習が65日、LCホールで行われ、知育玩具ジナゾルを開発した大平里香さんが、知的障害のある息子のために開発したストーリーを語りました。大平さんが社長を務め、ジナゾルを販売する「株式会社ZINAZOL」と愛知東邦大学は、産学連携協定を結んでいます。
 大平さんの息子はダウン症で生まれつき重度の知的障害がありました。反応もせず、座ることも立つこともままならなかったそうです。「育児からは逃げられない」と覚悟を決めた大平さんは、息子と毎日たくさん遊ぼうと思ったそうです。そこから息子の好きなものを見つけようと観察を続けました。初めて立つことができたのは、マイケル・ジャクソンの真似をするためだったそうです。そこから今ではタップダンスが好きなことも発見しました。
 次は文字を覚える段階です。文字のおもちゃを探しましたが、気に入ったものがありませんでした。ある時、散歩で毎日訪れる橋で、石に掘られた橋の名前を息子がなぞることに気が付きました。「これだ」と思った大平さんは、文字をなぞる玩具を自作することにしました。何年も試行錯誤を続けました。素材は木のように見えますが再生紙です。安全性やフォントにもこだわり、パズルのように組み合わせて遊べる工夫もしました。やがて現在のジナゾルが出来上がりました。
 講演後はジナゾルを使った自由タイムです。学生たちは机に置かれたジナゾルの刻印の文字を触り、文字をなぞることを体感していました。いくつものジナゾルを組み合わせて箱を作り始めました。「難しい」と言いながら、隣席同士で箱をいくつもつなぎ合わせたりしました。自分の背の高さを超えるまで箱をつなぎ合わせ、大喜びで拍手するグループもありました。ある女子学生は「おもちゃまで作っちゃうなんて、お母さんの愛情ってすごい」と感激した様子でした。
 そんな学生を見て大平さんは「ジナゾルは遊びの拡張性があります。みんなでワイワイやって、協力して工夫して楽しんでもらえれば大成功」と目を細めていました。
 今回の特別授業について教育学部の新實広記教授は「大平さんがジナゾルの開発について参考にした幼児教育や息子さんの障がいの特性にまつわるさまざまなこと、さらに、ジナゾルが一つの遊びに留まらず、新たな遊びを発見できる玩具であることを知ってもらうために行いました」と狙いを話しています。

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