2024.10.30
教育学部で卒業研究中間発表会を実施
教育学部では10月29日に、卒業研究の中間発表会が行われました。発表会は2教室に分かれて行われ、インフルエンザ感染者等を除き4年生全員が現在までの研究内容と今後の見通しについて発表しました。
発表会では、教育実習でのADHD(注意欠如多動症)児童との出会いの経験や、保育者の、叱るのではなく褒める指導に感銘を受けたことが研究のきっかけとなった学生、また、若者を中心としたファッションの動向に注目した学生など、多彩なテーマ設定に学生たちの柔軟な思考が感じられました。音楽会やワークショップの実践中に聴いた子どものつぶやきから研究の問いを見つけた学生もいます。教育学部の卒業研究では、「論文」「実践報告」「制作」とジャンルが3種類あることも特徴の一つです。
参観した教員からは「自分ごとから出発した研究はバイアスがかかる危険性がある。客観性を持って研究を進めて欲しい」など、示唆に富んだエールが送られました。聴講した3年生は、プレゼン資料を準備して制限時間内に発表をまとめる先輩の姿に刺激を受け、今自分がするべきことは何かを考える機会となったようです。
本学では3、4年生と連続して同じゼミに属し、2年間かけて自己の関心事を追求していきます。3年生のうちは先行文献を読んだり、実践を企画したりして自己のテーマを模索します。4年生になると教育実習、教員採用試験、就職活動と忙しいなかで発表会は行われました。研究はまだ途中段階というものの、論理立てて考える思考力や、進捗状況を整理してプレゼンする自己調整力が育っていることが感じられました。これらの力は将来の彼らを支えていくものです。
研究の完成に伴い、学生が大きく成長していくことも卒業研究の醍醐味と言えるでしょう。彼らの学びを最後まで支援していきたいと思います(教育学部教授 水野伸子)