2024.08.28
教育学部4年生たちが前期最後の「T O H Oアートキャラバン」ワークショップ
教育学部が取り組んでいる「T O H Oアートキャラバン」の前期最後の子ども向け造形ワークショップが、8月23、24の両日、LCホールで開かれました。
23日は「夏祭りぞうけい屋台で遊ぼう!」「愉快な音楽隊 夏祭りでPOP!」、24日は「大きな大きな絵をみんなで描こう!」を実施。開催中の高校生対象のオープンキャンパスで訪れていた高校生も参加、見学して楽しみました。
4年生の造形を専門ゼミとする学生は、前期に子どもの発達段階に合わせた教材研究とワークショップの実践方法の研究を行い、これまでの教育実習、保育実習の経験を生かしながら、ワークショップの計画と準備を行ってきました。
23日は、子どもたちに夏休み最後の思い出をつくってもらおうと、夏祭りの屋台風の造形ワークショップを企画。屋台では、子どもたちが給水ポリマーを利用したかき氷作りや、ポリマーの感触を楽しむ宝探しゲーム、トイレットペーパの芯で作るたこ射的とラミネートでコラージュしたカラフルうちわ、カラーセロハンで色を重ねてカラフルなりんご飴作りを行いました。子どもたちは、普段は使うことのない材料や道具を使用して、いつもはお祭りの屋台で買ってもらうものを、自分の力で作り上げ楽しんでいました。
「ぞうけい屋台」会場では、音楽を専門とする水野ゼミ4年生の「愉快な音楽隊」が「夏祭りでpop」と題して、手作り楽器のワークショップと合奏を子ども達や高校生と行いました。水野ゼミ4年生は、子どもと音楽に関する研究に取りくみ、これまでにも様々な場所で「愉快な音楽隊」の実践を重ねています。ピアノやサックス、ホルン、小太鼓の演奏もあり、普段は子どもたちが聴く機会の少ない楽器の響きを体で感じながら、自ら制作した手作り楽器もリズムに合わせて響かせ合奏を楽しんでいました。
24日は、「大きな大きな絵を描こう!」と題して、約8m×8mの大きな画用紙を敷き、普段は筆として使用することのないホウキやモップ、スポンジ、ブラシなどで裸足になり、画用紙の上を動き回りながら絵を描きました。また、様々な形や凹凸をしたシートや木片なども準備して、子どもたちは、様々な描き方や、形の写し方を実験しながら、大きな紙に失敗を恐れることなく、色や形を重ねて全身で絵を描くことを楽しんでいました。
企画した学生からは、「子ども一人ひとりの好みの違いや、行動、発想の違いに驚いた」「集中力が途切れずに最後まで夢中になって遊んでくれて嬉しかった」「大きな絵を描いた時に、夢中で描いていたが一人も具体的な絵を描こうとしなかったことは不思議だった」など、たくさんの刺激と気づきをもらうことができたようです。
保護者からは、「普段は体験できないようなものづくりや遊びができて嬉しいです」「猛暑続きのため外で遊べず、久しぶりに思い切り遊べたようです」との声を多数いただきました。帰る頃には企画した学生たちのもとに、子どもたちがやってきて、「ありがとう」「またね」など感謝の気持ちを伝えていました。子どもたちの笑顔と感謝の気持ちは、来年度から保育者、教員になる学生の大きな経験と力になったと思います。
教育学部では、子どもに関する分野で活躍する人との交流や、地域の子ども達と触れ合いながら学ぶ「フィールド・ラーニング」を学生が意欲的に実施しています。今年度前期のTOHOアートキャラバンの活動は、今回のワークショップで終了となりますが、後期も学生の研究成果を生かしたワークショップを実施していきます。(教育学部・新實広記)