愛知東邦大学

2026.09.30

駐日ペルー大使が来学し特別講演

 フランシスコ・テンヤ・ハセガワ駐日ペルー大使が、9月29日東邦学園を訪れ、愛知東邦大学で学生を対象に講演の上、東邦高校の「平和の礎」に献花をしました。大使は本学経営学部の宮城エステバン教授の古くからの友人で、今回の訪問となりました。ルイス・エスピノサ在名古屋総領事など4人の大使館関係者らが同行しました。
 ペルーは南米西部に位置し、古くはインカ帝国の中心地として栄えてきました。マチュピチュ遺跡やナスカの地上絵でも有名です。日本人移民が南米で最初に入植した国でもあり、日系人は21万人いるそうです。現在のケイコ・フジモリ大統領も日系人です。
 ハセガワ大使は栃木県と北海道出身者をルーツとする日系3世。35年以上の外交経験を有するキャリア外交官で、外務省条約総局長、事務次官、シンガポール大使などを歴任し、今年6月に特命全権大使として日本に着任しました。宮城教授が高校生時代に同じスポーツクラブの先輩で、それからの長いお付き合いがあるそうです。
 特別講演のためにLCホールに臨んだハセガワ大使一行を、吹奏楽団の歓迎演奏が迎えました。楽団がこの日のために練習してきたペルーの音楽が始まると、椅子に座っていた大使が突然立ち上がり、笑顔で拍手を取り始めました。演奏に合わせて吹奏楽団の2人がペルーの踊りを披露すると、驚いた顔をしてスマートホンで撮影していました。
 演奏後に楽団員から花束を贈られた大使は「ペルーの音楽と踊りにとても感動しました」と日本語で感謝の言葉を述べました。
 特別講演には学生・教職員70人余りが参加。榊直樹理事長、鵜飼裕之学長らも耳を傾けました。ハセガワ大使は、古い写真をスライドで映しながら、ペルーの日系人社会の歩みや日本との関係などについて30分余り日本語で講演しました。
 質疑応答で、人間健康学部の日系ブラジル人の学生が、2つの国のコミュニティーで生きることについて質問しました。これに対して大使は「日系ブラジル人もルーツは日本人と共有している。お互いの文化や価値観を尊重し、そのコミュニティーの絆を強くしていくと、お互いに良い影響を与えることができると思う」などと話し、励ましました。
 講演後は本部棟で榊理事長、鵜飼学長と歓談に移りました。まずハセガワ大使が「学生との交流の機会を与えていただきありがとうございます。これからも人と人のつながりを促進していただきたい」とあいさつ。榊理事長が吹奏楽団の演奏に触れると「感動しました。いつかペルーに来てもらいたい」と笑顔で答えていました。
 この後、一行は東邦高校に向かいました。玄関では世界探究科の2年生が出迎えました。ハセガワ大使は雨の中、傘もささずに、白い花で作られた追悼用のレイを「平和の礎」に捧げ、しばらく黙とうしていました。
 高校では世界探究科の授業に飛び入り参加。生徒たちが英語で東邦高校の説明をすると時々頷きながら聞き入っていました。その後、質疑応答に移りました。生徒の1人がペルーの食べ物について質問すると、大使は「ペルーはジャガイモの原産地ですが、どれぐらいの種類があるか知っていますか」と逆に生徒らに質問。答えは4000種類で、生徒たちはその答えに「えーっ」と驚きの声を上げていました。最初は英語でのやり取りでしたが、やがて大使も日本語を交えながら、和気あいあいの雰囲気でした。
 最後に一行は、選抜高校野球の優勝旗などが飾られた東邦高校内の「栄光のギャラリー」を見学しました。ハセガワ大使の一家はそろって大の野球ファンで、息子の1人はアメリカの大学で野球をしているそうです。そんな大使へのサプライズで、東邦高校のユニフォームがプレゼントされました。特注のユニフォームを着た大使は、大満足の表情を浮かべていました。
 5時間余りの滞在を終え、一行は笑顔で学園を後にしました。

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