2026.01.26
子どもの権利擁護アニメが日進市学校電子図書館に
教育学部の伊藤龍仁教授(ハピ声スマイル研究室)が制作に関わった「子どもの権利擁護アニメコンテンツ」が、1月21日から日進市の学校電子図書館に実装され、第1話・第2話が公開されました。
日進市は、子どもの権利擁護について積極的な施策を進めている自治体の一つです。伊藤教授は、同市の学校教育課および子育て支援課の依頼を受け、教員や子どもに関わる市職員を対象に、子どもの権利擁護に関する研修を行ってきました。その過程で、子ども自身が理解しやすい教材としてアニメ動画の活用を提案したところ、市から「短時間で、子どもたち自身の権利が分かりやすく伝わるものを」との要望を受け、制作が決まりました。
「ハピ声スマイル研究室」を主宰する伊藤教授は、複数のAI技術を活用してキャラクターを制作し、リモート授業用教材や「ハピ声スマイル」に関する動画コンテンツの開発を行っています。今回その技術を生かし、第1話「プライバシーと肖像権」と第2話「しあわせを育てる4つの約束~生きる・育つ・守られる・参加する~」の2本を制作しました。
「プライバシーと肖像権」は、女の子の写真を許可なく撮影した男の子が注意を受ける場面を描いた作品です。教員による盗撮事件なども社会問題となる中で、子ども自身が肖像権の主体であることを自然に理解できる内容となっています。
日進市の学校電子図書館は、市内の全児童生徒約9100人に配布されているタブレット端末から、本や動画などのデジタルコンテンツを利用できる仕組みです。今回公開された2本の動画は、公開直後から閲覧数による「見られたコンテンツ(ベストリーダー)」のトップにランクインするなど、大きな反響を呼びました。
日進市学校教育課の桃原勇二課長は、「子どもたちの権利擁護の理解が深まる内容となっていて、本当に良いものを作っていただきありがたいと思っています。3分程度の簡単な動画で伝えているので、大人が見ても分かりやすい」と話しています。
伊藤教授は、「デジタル機器が身近な現代において、プライバシーや肖像権は子どもにとって極めて現実的なテーマですが、学ぶ機会が限られてきました。公共性と安全性の高い学校電子図書館という場で
本コンテンツが活用されることは、子どもの権利を『知識』ではなく『生活に根ざした学び』として届ける上で大きな意義があります。ハピ声スマイル研究室では今後も、自治体や教育現場との協働を通じて、研究成果を社会に還元し、子ども一人ひとりの尊厳が大切にされる環境づくりに貢献していきたいと思います」と語っています。
ハピ声スマイル研究室では、伊藤教授が考案した「子どもの幸福度の見える化指数=ハピ声スマイル指数(HVSI)」を用いて、子どもの幸福度や権利意識を日常の体験を通して育む教育・保育の研究を進めています。伊藤教授は、子どもの権利擁護とHVSIについて「研究室の活動を支える車の両輪」と位置づけています。